『名もなき毒』より、わたしが遭遇した「原田いずみ」的女が持つ怖さ。

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Amazonプライムビデオ にて宮部みゆき原作のTBSドラマ『名もなき毒』を観ました。

若い頃に読んだ記憶がありますが、内容はすっかりと忘れておりました。

ドラマの『名もなき毒』は第1部と第2部に分かれており、前半の第1部は深田恭子さんや平田満さんが出てくるお話(原作は『 誰か somebody 』)。そして、第2部が『名もなき毒』でした。

個人的には第1部よりも、第2部をハラハラとしながら拝見しました。

原田いずみを演じた江口のりこさんの迫真の演技もあいまり、主人と二人、手を取り合いながら「ひーっ」と喚きながら視聴を。江口のりこさん、素晴らしい!女優魂、素晴らしい!ブラボー。ピッタリすぎて怖いよーと二人で喚きました。

原田いずみはいわゆる境界性パーソナリティー障害、境界性人格障害の持ち主になるのでしょうか。尚、境界性パーソナリティー障害は人口の2%に存在するとされています。

テレビ画面の向こうにて描かれる、原田いずみの「異常」ともとれる、気分のムラ、自己愛の強さ、攻撃性の激しさを見て、昔、かかわった一人の若い女性を思いだしました。

今思うと、彼女は明らかに境界性パーソナリティー障害であったように思います。周囲のわたしたちは驚き、不審や嫌悪、忌々しい気持ちに襲われたもの。彼女と別れる瞬間、ほっとしたわたしがいました。

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TBSドラマ『名もなき毒』。

TBS名もなき毒

出典:http://www.tbs.co.jp/namonakidoku/

主役の杉村三郎は小泉孝太郎さん。彼の奥様として国仲涼子さん。

ごく普通の人間が心の奥に信じられないほどの毒を飼うことがある。その毒に犯された者が、あるときは無意識のままにそれを伝染させ、またあるときは意図的に広めることもある。このドラマは、「日常に潜む毒」や「毒の連鎖」が生んだ事件を、主人公・杉村三郎が明らかにしていき、その中で様々な人間ドラマが描かれていく本格派ミステリーです。

江口のりこさん演じる原田いずみ(げんだいずみ)は主人公の杉村三郎が勤める広報室の編集部に新人として入社した女性。編集経験があるという触れ込みだったが仕事ができない、注意したら逆切れ、泣いて帰る、トラブルばかり引き起こす女。

これを江口のりこさんが「はまり役!」と言いたくなる風情で演じているのだからたまらない。

ニヤリとする表情、にらみつける眼差しの強さ、無表情と笑顔の落差、正気と狂喜の落差。紡ぎ出される嘘、嘘、嘘。

その原田いずみは結果として解雇され、逆恨みの果てにストーカーとなり、杉村三郎を追い詰めていくのですが、とにかく怖ー!という。このあたりの怖さは是非、ドラマで見てください。江口のりこさんの迫真の演技を是非、ご覧になってくださいませ。

ドラマ放送されていた頃は気にしていませんでした。ほんの軽い気持ちで Amazonプライムビデオ で配信されているし見てみようかな~と思っただけだったのですが、よくできたドラマでした。

参考 名もなき毒【TBSオンデマンド】

Amazonプライムビデオ のメンバーでしたら、無料で見れますよ(^^♪

「原田いずみ」という女。

江口のりこさんが演じる、この原田いずみという女、とにかく怖かったです。

その怖さはどこからくるか、というと「大なり小なりこういう女、いるよね」的な怖さでした。そこで思いだした、あの女。もう10年近く前に一瞬、知り合った女。

あの女は間違いなく原田いずみと同じ匂いを感じさせていた、と。そう、境界性パーソナリティー障害的な匂いを。

元々はしっかり者で思いやりのある人が、心にもなく人を傷つけたり、急に不安定になったり、自分を損なうような行動に走ったり――不可解な言動を繰り返す、境界性パーソナリティ障害。ときには、場当たり的なセックスや万引き、薬物乱用や自傷行為、自殺にまで至ることもあります。
「わがままな性格」と誤解されることもしばしばですが、幼い頃からの体験の積み重ねに、最後の一撃が加わって、心がバランスを失ってしまった状態なのです。

境界性パーソナリティ障害

ここでは非常に優しい表現がされています。

実際のところはわたしも分からない部分がありますが、一人でも境界性パーソナリティー障害の持ち主と思われる人に出会うとその怖さが実感できるのではないか、と。

わたしが遭遇した「原田いずみ」的女。

わたしの斜め後ろの席に座っていた彼女。

初めて出会った日、わたしは振り返りました。笑顔で挨拶をし、近くの席に座っていた4人とお弁当を広げることに。もう記憶が曖昧なのですが、彼女は非常に若かった。わたしも含めて他の3人が30代~40代の人妻なのに対し、彼女は短大か専門を出たばかりの非常に若い女の子。

それゆえに他の3人は若い彼女に気を使い、なんやかんやと話しかけたもの。

が、ほどなくして「何かがおかしい」ということに気付いたもの。彼女はごくありふれた、可愛い20代の普通の女の子じゃない、と。何か分からないけれど、「彼女は何かがおかしい」と。わたし以外の二人も気づきました。

その場で話す内容は至って表面的なものだったはず。決まった期間だけ通い、ほどほどに仲良くし、別れる、と皆、そういう心つもりだったと思います。そう、普通の女の表面的な会話だけを。

初めは好意的に解釈を。「社会人経験がないから・・・」と。だが、それでは片づけられない不安定さと狂気が彼女にはあった。

混乱する頭を整理するために、彼女以外の3人で昼食をすることに。彼女にバレないようにするため、念のためにバラバラに外に出て、お店で集合することに。モタモタしたわたしが一番最後に席を離れました。

その時の彼女の態度が決定的でした。やおら、わたしの腕をつかみ、「ワタノさんも外へ行くの?」と。「そう、ごめんね、ちょっと銀行へ行きたくて・・・」とかなんとか答えたのだろうと思います。ほどなくして彼女が告げたセリフと表情が未だに頭に残っています。それまで漠然としていたが、「この女はダメだ」とはっきりと認識した瞬間。

「わたしを捨てるの?わたしを見捨てるの?3人で約束しているの?どこへ行くの?行かないで、ここで食べてよ!」

ヒステリックに叫ぶ彼女と呆然とするわたし。それを伺うように見る周囲の眼差し。そう、その頃には他の人たちも彼女はどこかおかしい、と薄々感じていたのでしょう。

その場をどう去ったのか記憶が曖昧ですが、その瞬間だけが強烈にわたしの脳裏に残っています。「なんだろう、この女は」と。

その後、お店で落ち合った3人でその話をして「やっぱりね・・・」と頷きあったもの。

彼女と話していると「イラっ」とするのではなく、「呆然」とさせられることが多かったです。具体的には・・・

  • 自慢話が多い。
  • 話すことが嘘か本当か分からない。
  • 人のデリケートな家庭事情に土足で立ち入る。
  • 言葉を濁すとますます追及する。
  • 時として非常に攻撃的になる。目に見える形でヒステリックに。
  • すぐにイライラする。机をたたく。
  • 分かりやすく浪費家。
  • 人の持ち物を細かくチェックしてくる。
  • オシャレだった。

彼女は3人のうち、特に1人に執着していました。幸い、わたしではなかった。

が、彼女が執着している女性はわたしの隣に座っており、ふとした瞬間にわたしたち二人で会話をすることも。すると、後ろの席に座っている彼女が即座に反応を。それが面倒になり、表面上、二人での会話はやめることに。とにかく、ピリピリとしていました。

3人の気持ちは一致していました。

彼女と関わりたくない、と。彼女と関わるきっかけを与えてはならない、と。わたしたちは何かと理由を作って外へ出るようになりました。「彼女は異常だ」と思い、避けるためなら努力を惜しまなくなっていました。彼女と関わると、問い詰めると「怖い」という意識が3人にはありました。

また、わたしたちの訴えにより、席が変わることに。その後、彼女が移った席は端も端。その頃には周囲の皆が腫れものに触るように接することに。むしろ、誰も彼女は存在していないかのように扱うことに。

結果、彼女はますます分かりやすく混乱をしている様子を見せることに。動作が大げさになり、独り言をブツブツと大きな声で話すように。何かと机をバンっとたたき、いきなり突っ伏して泣き出すこともありました。何をしたいのか、分からない恐怖。

彼女と別れることになった時、ホッとしたものです。

わたしは彼女から逃げるようにしてその場を去りました。彼女は怖い女でした。そう、わたしの理解できない怖さを持っている女。今までわたしが出会ったことのない種類の女。

直接被害はなかったが、心は疲弊した。

彼女は原田いずみのように直接的なことはわたしたちに何もしなかった。肉体的には何もなかった。

ただ、会話を通す中でわたしたちに違和感と不快感、恐れを感じさせただけ。何か訳の分からない異質な存在としてわたしたちを混乱させ、疲れさせただけ。

理解できないわたしたちが悪いのだろうか?彼女を無視するわたしたちが悪いのだろうか?彼女のあの行動と言動はわたしたちのせいなのだろうか?と。いや、悪くないよね・・・と何度も言い聞かせたもの。

それにしても、あの女は今、どうしているのだろか?

『名もなき毒』を観ながら、ふとそんなことを思った秋の夜。

原田いずみが気になる方、是非、Amazonプライムビデオ で確認をしてみてください。背筋が凍る怖さです・・・

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ワタノユキ

奈良在住のアラフォー主婦。
マイペースに生きる主婦 & 在宅ワークの日々(since20141003)。理想と現実の狭間を永遠に彷徨い中。 詳細なプロフィールはこちらにて。 わたしらしく年齢を重ねる 大人の塗り絵ライフ もよろしく♡
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コメント

  1. まぁこ より:

    ユキさん、お久しぶりです。
    『名もなき毒』ってドラマになってたんですね!
    は宮部みゆきファンなので、この杉村シリーズも全部読んでいて、割と最近に出た『希望荘』もゾクゾクしながら読みました。こちらもオススメします。面白くて分厚くても2日くらいで読みました。

    それにしても、あんな怖い類の女に現実的に遭遇してしまったことがあるなんて、ご無事で何よりです。宮部みゆきの小説の登場人物って、実際に何気にいるタイプが描かれていて、そこがまた怖いんですよね。

    はっきり分からないけど「この人、何かがおかしい」っていうの、感じることありますよね。あれはきっと本能が危険を知らせてくれてるんでしょうね。

    • ワタノユキ より:

      ええ、ドラマになっていました。
      意外と良くできたドラマで楽しかったです。わたしの記憶がかなり怪しいのですが、原作に比較的忠実だったような。大まかなあらすじが。
      最新作、気になっていますーでも、ハードカバーでお高いので文庫本になるのを待ちます・・・汗

      そうですよね、宮部みゆきの登場人物は身近にこんな人いそうーという感じがゾクリとさせますよね。
      女性ならではの繊細さと意地の悪さを感じます。笑

      はっきりと分からないけれど感じる「おかしさ」、はっきりと分かる「おかしさ」。
      いずれが怖いのかよく分からなくなっていますが、この時に出会った彼女は見た感じは小奇麗な女の子でした。ちょっと無表情な。
      その無表情な顔が相手を追い詰める時にイキイキし、相手に拒絶されると時と場所を選ばず激高、という落差が怖かったわ・・・