Amazonプライムビデオ にて米国テレビドラマ『フレッシュ・アンド・ボーン』を視聴。
予備知識無しに観ました。
結論。
クラクラとする出来栄え。
これはバレエダンサーやバレエファンには賛否両論ありそうな作品だ、と。
個人的には非常に楽しく眺めました。
物語のあらすじとしては・・・田舎から出てきたバレリーナがプリマとして舞台に立つまでの過程を描いたとなるのでしょうか?そこにドロドロの愛憎劇やら犯罪やら異性や同性の奔放な性描写がプラスされてスリリングな作品と。
完全に大人が見る作品ですね。子どもは見ちゃあかん作品です。
わたしは主人と一緒に観ましたが、一人で見た方がもっと世界に浸れたかなーとちょっと後悔中だったりします。
※あらかじめお断りをしておきますと、今回の話はかなりネタバレを含みます。
『フレッシュ・アンド・ボーン』。
https://www.youtube.com/watch?v=XAjjnQKlV8M
2015年に放送されたアメリカドラマ。
『 フレッシュ・アンド・ボーン シーズン1(字幕版) 』によりますと、内容は・・・
ニューヨークの一流バレエ団に入団した若きダンサー、クレアを通して、華やかなバレエ界の裏に潜む暗く厳しい世界を描く。
と。この「裏に潜む暗く厳しい世界」が驚愕の連続ですよ・・・マジですか?と。
シーズン1と書かれていますが、続きはなく、この回で物語は終わるよう。が、シーズン1は非常に意味深な終わりだけに「え、そうなの?」と驚かされました。
全8話。それぞれのタイトルが戦略に因んだもので、なかなか興味深い。
1話:強行突破
2話:使い捨て要員
3話:偵察
4話:真っ暗闇
5話:戦闘中行方不明
6話:F.U.B.A.R. (フーバー)
7話:完全武装
8話:焦土作戦
非常に意味深。
主演の田舎から出てくるダンサー・クレアを演じるは サラ・ヘイ 。プロのバレエダンサー。
〔インスタグラム〕sarahhayofficial
他の出演者も軒並み、プロのバレエダンサーを揃えているだけあって、バレエシーンは圧巻の一言。特に群舞で見ると華やかでうっとりとさせられます。
〔オフィシャルサイト〕https://www.starz.com/originals/fleshandbone/featured ※閉鎖されました。
『フレッシュ・アンド・ボーン』視聴感想とあらすじ。
率直に申し上げますと、わたしは非常に楽しかったです。
バレエ団の内幕にはよくある、ステレオタイプの登場人物が次々と登場をしてきます。
不安を胸に抱えた新人バレダンサー・クレア、彼女に意地悪する同僚ダンサー・いっぱい、有望な新人の登場に疑心暗鬼にかられるプリマ・キーラ、オネエっぽい男性ダンサー、神経質なゲイの舞台監督 & バレエ団主催者・ポール、金策に必死なマネージャーなどなど。
そのあたりの配役とか物語の展開は割とステレオタイプな感じ。「バレエ物にはこういうのがアリよねー」みたいな古典的な描かれ方。バレエ団の維持や新しい演目に奔走する流れなどは馴染みのある世界。
そう、そうなんだけれど、『フレッシュ・アンド・ボーン』はその決まりきった設定や流れになんやかんやといろいろなことが加味されて「え・・・?」みたいな展開になり、見終えた今も頭の中に盛大な「???」と。
まず、ヒロイン、クレアと兄の関係。
ニューヨークの一流バレエ団に合格し、しかも、いきなり主役に抜擢され、前途洋々のはずのクレアの顔は常に冴えない。憂鬱な影を常に漂わせている。おまけに自傷行為の片鱗をチラホラと。
そして、兄。筋肉マッチョな兄とセクシャルな関係を匂わせ、子どもも・・・
すわ、「クレアに対する性的虐待!?」と思っていたら、どうもなんか二人の関係性が非常に曖昧。粘着質で怖そうに見えていた兄だけれど、クレアはそんな兄にまったく負けていない。
兄もある意味、クレアの犠牲者だったのかも・・・と。典型的な共依存の関係性ですね。罪の意識におびえながらも、互いに依存しあっている、と。許されぬ関係ゆえにズブズブにはまり、抜けられない、と。
そして、クレアは新作の主役に抜擢されたストレスと思うように踊れない葛藤からか、バレエ団の同僚・ダフネに誘われたストリップバーでの踊りに耽溺していく。自らの心の内を表現するかのように、舞台の上で艶めかしく体をくねらせて・・・と。
しかし、そのストリップバーのオーナーは裏で人身売買を・・・
その事実を知った結果、心の拠り所(?)としたストリップバーを避けるようになるクレア。しかし、バレエ団の金策に行き詰まりを覚えたマネージャーが今度はストリップバーのオーナーに支援を依頼することに。オーナーはお金をポンッと出すけれど・・・
その陰でプリマ・キーラはクレアの才能に脅え、麻薬の力を利用して、自らを鼓舞しよう、と焦りを。舞台監督 & バレエ団主催者ポールは外部から迎えた振付師の団員を手中に収めていく手腕に嫉妬と怒りを覚え、感情を発露させる。振り回される団員たち。
が、新しい演目は初日を迎え、クレアは見事に主演を演じ切ることに。
が、その裏でクレアの兄はホームレスのロメオに刺され、死にゆく・・・と。
ここで物語は唐突に終わることに。
「おい、待て!シーズン2はあるんだろうな?」
と思ったけれど、現時点ではシーズン2はないとのこと。
でも、その唐突さが逆に物語の力強さになっているかもしれない。想像を膨らませることができる、と。でも、どう頑張って考えてもわたしには明るい未来は思い描けないわ・・・
とはいえ、いろいろと気になる。
いやーいろいろと気になっておりまする(汗)
- 何故、クレアはストリップバーで踊りたかったのか?
- 少女たちの人身売買事件はどうなったのよー?
- 人身売買をやっているストリップバーのオーナーから資金調達をしたバレエ団の行く末はどうなるのか?
- 何故、ロメオ(ホームレス)はクレアの兄を殺したのか?
- キーラ(プリマ)は本当にあれで引っ込むのか?
- 誰がクレアのバレエシューズにガラスの破片を入れたのか?
気になる―!
でも、シーズン2がないんですよね・・・( ;∀;) ← しつこいw
全体的に人間が持つ欲望、嫉妬、狡さ、暗さ、怒りなどがあますところなく描かれていたように。いささか過剰気味に。
それにしても、バレエダンサーのボディラインの美しいこと・・・!
ドラマの中で彼らは実に潔く、脱いでくれますが、いずれを見ても美しくて、美しくて、うっとりとさせられました。極限まで鍛え上げられたしなやかな筋肉のみが持つ美しさ、そして、所作の美しさときたら・・・!たまらんです。
いやーいいねー
また、最終話での踊りのシーンも圧巻の一言。
アメリカのテレビドラマって「すげーなー」と妙な感心をしましたことよ。見ごたえのあるドラマでした。そして、破滅的な美しさがあるドラマでした。
バレエファンなら楽しめるのではないでしょうか?
むしろ、あまりにもデフォルメされていて反感を覚える可能性もあるかもしれませんが・・・また、非常にセクシャルな映画であることをお断りしておきます。
好き嫌いが激しく別れる作品でしょうね。
『フレッシュ・アンド・ボーン』を観るには?
冒頭にも書きましたが、今回の作品『フレッシュ・アンド・ボーン』はAmazonプライム会員でないと見れない形になります。
プライム会員ではない方は、Amazonプライムビデオ 30日間のお試しの間にサクッと見てしまうのもアリですね(^^)/