わたしがディズニー映画を嫌いな理由を考えました。
尚、わたしはディズニーランドに行ったこともありません。
40代半ば、この年齢でそれを告げると意外だ、という顔をされます。だいたいわたしと同世代の女性は1度か2度行ったことがある、という人が多いもの。
しかし、わたしは物心をついたころからディズニー映画が嫌いでしたので、ディズニーランドにも何ら食指が動きませんでした。
何故、わたしはディズニー映画が嫌いなのか?
ディズニー映画との出会い
ディズニー映画を嫌いになったきっかけを考えていると幼馴染の存在が浮かんできました。
リッチな家のお嬢さんである彼女の家には常に最先端のビデオデッキと豊富なディズニーのビデオテープ(後にDVD)が転がっていました。
子どもの頃はしょっちゅう彼女の家に入り浸って、二人でいろいろな映画を見ました。
その中にディズニーの作品があり、子どもに良かれと彼女のお母さんがデッキにセットしてくれた記憶があります。また、彼女のお母さんはお菓子作りが上手で、いつも美味しいケーキと紅茶を出してくれるものツボでした。
そう、わたしと彼女は一緒に過ごす時間を楽しんだものです。
女の友情に忍び寄る違和感
思春期に入ると、二人の性格の違いや趣味の違いが明確に。
明るい性格と華やかな美貌でいともたやすくクラスの中心人物になるリア充路線まっしぐらの彼女と腐の世界に目覚めオタク路線に走り、クラスの端っこにいることを好むわたし。
近所に住む幼馴染という存在だから友になったのであって、クラスで出会っただけなら友になれなかったかも?と感じたものです。
微妙にスレ違いを感じながらも、わたしたちはそれでも親友でした。
学校では別のグループに属しながら、家に帰れば二人で時間を過ごしたものです。
この時、いろいろと心理的に微妙な時期で相手に嫉妬したり、されたような気がします。互いに女である、という部分が露骨に出てきた時期であったのでしょう。
そして、この時、すでにわたしはディズニー映画が嫌いでした。
わたしがディズニー映画を嫌いな5つの理由
長い前置きでしたが、わたしがディズニー映画を嫌いな5つの理由を明記しておきます。
イラストが嫌い
Get ready to smile from ear to ear! Some of your favorite characters are coming to an all-new animated Original Series, The Wonderful World of Mickey Mouse! Start streaming on Mickey’s birthday, November 18, only on #DisneyPlus. pic.twitter.com/YNQHry553Z
— Disney (@Disney) September 14, 2020
イラストが嫌いです。
あのくっきりとした線で描かれたキャラクターの顔や表情が苦手です。こう、なんていうか断定的なんですよね。間合いがないというか、余白がない、というか。
これはアメリカという国の特性ゆえなのかもしれませんが、すべてにおいて曖昧さを許さない、「明確」であることが苦手です。
キャラクターの動きが苦手
Leave a bit of 🍯 for Pooh in the comments! pic.twitter.com/shfM5ISJER
— Disney (@Disney) September 12, 2020
さて、苦手なイラストの独特な大げさな動きも苦手です。それに合わせた音楽、というか、リズムもイライラします。
押しつけがましいメッセージ
ディズニーが発するメッセージといえば…
幸せ!頑張ればむくわれる!恋愛最高!ハッピーエンド一筋!ラブイズピース!!ポリコレ大事!!!マイノリティ重視!!!わたしは正しいことをしている!!!!正しいことをしているとむくわれる!!!!!!
正直に言ってよろしいでしょうか?
リア充だけの世界
出てくる人皆シンデレラ状態。
地味でさえない女の子が王子様に出会ってハッピーエンドになりリア充に!キラキラ満載のリア充の世界、最高!
非リア充であるわたしには共感できない世界です。
皆が好き!という同調圧力
高校時代、卒業旅行先にディズニーランドが上がりました。あの頃はそれが定番でした。
わたしは断固として行かない!と拒否し、わたしを除いたグループで旅だったものです。まったく後悔していません。
この時に「田舎の女子高生は皆がディズニー映画の影響を受けて、ディズニーランドに憧れている!皆が行きたいと思っている!」という圧力を感じたものです。
また、ディズニーを好きになれない自分は変なのだろうか?と思春期なりに悩んだもの。あの頃は身近にインターネットなどなく。一定数のディズニー嫌いがいることを全く知らなかっただけに孤独感に悩まされた時期もありました。
その後も、折に触れてディズニーランドへ行ったお土産を貰ったりしましたが、心はときめかなかったもの…
お金の匂いがつきまとう
モノやサービスを得るにはお金が必要である、ということは理解しています。
それにしてもディズニーの紡ぎだす世界観に耽溺するためにはえらくお金がかかる印象です。その象徴が東京ディズニーランドでしょうか。
ディズニーランドまでの交通費、高額の入場料、高額の食事、高額のお土産、高額の宿泊料。
また、子ども向けのおもちゃやグッズなどを買うときもディズニー価格を強く感じることがあり、わたしなどは夢の世界よりも現実の世界を強く感じさせられます。
ちなみに今話題の映画『ムーラン』を日本で見るためにかかる費用は以下。※劇場公開はされていません。
- ディズニー+ 700円(税抜・月額)
- プレミア アクセス 2,980円(税抜)
合算してください。税も計算してください。かように夢の世界に浸るためにはとにかくお金がかかるのです。
映画『ムーラン』実写版騒動に見るディズニーの矛盾
BBCニュース - ディズニー新作映画「ムーラン」、新疆で撮影 エンドロールで発覚https://t.co/sek2S4kbD6
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) September 8, 2020
「ムーラン」にまた批判、中国市場当て込んだ大作がディズニー悩ます https://t.co/PFiVBu95qV
— ブルームバーグニュース (@BloombergJapan) September 10, 2020
最近はディズニーも多様性というかマイノリティ重視の姿勢というか、ポリコレを明確に打ち出してきている印象です。
かといって、わたしは近年のディズニー映画を見ていないので、断じることはできませんが、設定とストーリー展開を読んでいるだけで「いかにも」な方向へ展開しているのが浮かんできました。
奇しくも冒頭の幼馴染と一緒に見た最後のディズニー映画が『ムーラン』でした。
思春期の難しい時期を乗り越えて、また一緒に遊ぶようになったころでした。
この『ムーラン』でわたしはディズニー映画にやっぱりときめかないわ、と悟りを開いたものです。そして、今、思えば、『ムーラン』は明らかにポリコレを追求した映画でした。
そのムーランが実写版映画化となって登場し、さらに中国政府に配慮した内容となっており、さらにウイグル族に対するジェノサイド(民族浄化、抹殺)が今まさに行われている地で撮影され、さらに中国の現地当局に対して感謝をする、と。
悟ったものです。
現在、ムーランは作品そのものよりも、その政治的背景ばかりがクローズアップされ、作品そのものの評価は極めて低いものがあります。
面白いことに思想的に中国に配慮して撮影されたにもかかわらず、中国人からも低評価という事実も興味深いものがあります。
いずれにしろ、この『ムーラン』でディズニーが掲げるポリコレはお金のため、と判明し、やはりディズニーは嫌いだ、と感じました。
というわけで、今後もディズニー映画を見ることはないでしょう。
さようなら、ディズニー…!
See the movie critics call "a remarkable action epic." #Mulan is now streaming exclusively on #DisneyPlus with Premier Access. For more info: https://t.co/63CDjZrw5i pic.twitter.com/7f6dWC9vkT
— Disney (@Disney) September 10, 2020
蛇足
冒頭の友人は結婚して海外へ行きました!
なので今は滅多に会えないですが、今はインターネット上でメッセージのやり取りができるのがいいですね。相変わらず感性の違いに違和感を感じますが、幼い頃を共に過ごした友は友。永遠に友。