国際結婚をして、夫の国で夫の実家の近くに暮らす。
個人的にはまったくぴんっときませんが、わたしの友人二人がこのパターンの結婚をしています。
一人は中南米、一人はアジア。そして、二人とも再婚組であり、一組目はいずれも日本人と結婚して別れたパターン。
このあたり、なかなか示唆に富んでいるんじゃない?と考えさせられます。
中南米組、トリリンガル帰国子女の衝動結婚
中南米組の彼女はご両親の仕事の関係で、もともとその国で生まれ育ちました。
日本に戻って来たのは中学生の頃。
少したどたどしい日本語に比べて流暢な英語とスペイン語。田舎に暮らすわたしにとって彼女が漂わせる異国情緒はとーってもおしゃれな存在でした。彼女と一緒にいるだけでわたしもおしゃれになったような錯覚を起こしたものです。
その後、国内の大学に進学し、国内企業に就職した彼女。その彼女が驚かせたのは一通の招待状。結婚する、と。
就職して1年目…!職場の上司(先輩かな?)と結婚…!え、もう、結婚?マジ!?本当に!?と招待状を手にしたまま呆然としました。
ご主人もまだ20代で若く、イケメン、優男っぽい雰囲気。そして、わたしの脳内にはソンブレロみたいな帽子を被っていた記憶しかありません…
しかし、この結婚は本当に長続きせず、半年ほどで離婚し、傷心の彼女は仕事をやめて育った国の大学(院かも?)に入学し、これまたすぐに現地の人と学生結婚を。
「ええーまた離婚するんじゃ…」
とはるばる中南米まで結婚式参列に赴いたわたしは懐疑的に眺めていましたが、あれから20年弱。
彼女の結婚生活は安泰(そうに見える)。
先日、実に10数年ぶりに再会したら、夫婦ともにでっぷりとした体形で幸せそうで「わからないもんだなー彼女にはあの国のほうがあっていたんだろうなー」と妙に納得を。
義理の家族とのなんやかんやも過ぎてみればすべて過去のことだそう。
アジア組、バリキャリの「アディオス、仕事!」の衝動結婚
さて、アジア組。
こちらも1度目の結婚は2年ももたないで破局。この結婚も衝動的なもので、わたしには驚きの結婚と新婚ライフでこれは長続きはしないな…と思っていたらやっぱり離婚。稼ぐ女は強いのです。
その後、恋愛はすれど、結婚に至るまでの話はなく、そのまま独身でどうやって老後を生きていくか、という時に異国の人との短い恋愛からの結婚話を持ち込んできました。
これまた驚き、混乱しましたが、わたしの迷いなどよそに決断した彼女は仕事をさっさとやめ、海外へ渡り、海外で結婚式を挙げてそのまま謎の大家族生活に。
家父長制の強そうなお国柄ということもあり、現代の日本人には理解できない指揮系統。話を聞くだけでわたしにはこの生活は無理。
しょっちゅう愚痴ばっかりこぼす一方、時折、マジな顔をして「こんなに文句ばっかり言っているけれど、離婚はないから」と自らに言い聞かせるように宣言するので、離婚はしないのでしょう。
ただ、現在子育て中であり、かつ、それほど現地の言葉が流暢ではない。
結果、仕事をしておらず、自分でお金を稼ぐ手段を手に入れられていないことが不安、とのことで20年以上、己の腕で食い扶持を稼いできた人の言うことは重みがありました…
確かに異国の地でいきなり収入が途絶えるのは不安かもしれませんね…
国際結婚をした二人の共通点
不思議なことにこの二人、雰囲気とか個性が似ていたりします。
お互いに相手の存在は知らないのですが、わたしが友にする子はタイプが似ているということかしらん?と妄想したり。
母曰く、「あんたの友達はみんな身勝手や」だそう…類は友を呼ぶのか?
彼女たちの共通点
- かわいい or 美人
- 日本語以外の語学を話す(トリリンガルとバイリンガル)
- 学生時代はカースト上位
- コミュニケーション能力はかなり高い
- 初対面の人と一気に打ち解ける
- 自分のペースに周りを巻き込む
- なんだかんだ言って自分に自信がある
- よくいえばおおらか、悪く言えば大雑把(ガサツ)
学生時代も今も、基本的にはカースト下位のオタクの腐女子であったわたしにとって彼女たちはただただまぶしい存在でした。
その彼女たちとなぜ、学生時代に友になり、今も友情が続いているのかは自分でも謎です…多分、彼女たちの異次元とも言える、高いコミュニケーション能力とマメなSNS更新能力に助けられている気がします。
また、わたしは基本的に相手の話を聞いているフリをして、意識を飛ばしていることが多々あります(汗)
そういったところがひたすら話したい彼女たちにとってわたしは便利な存在なのかもしれません。
まぁ、付き合いが20年も30年も超えれば、友情の草も1本や2本は芽生えるというもの。むしろ花も咲いているかもしれません。いずれは太い幹になっているといいなーと思うのです。
結婚と結婚生活における共通点
- ともに再婚
- 再婚までの恋愛期間が短い(長いほうでも半年以下…)
- 夫の実家近くで夫の家族と密接な関係を築く
- 夫は基本的に日本語を話せない
いずれも夫は日本で生活をしたことはなく、日本語は片言かほぼ話せない感じですね。
しかも結婚と当時に異国で夫の家族と極めて近い距離で生活をする…なかなかできないことです。
百歩譲って生まれも育ちも中南米で文化的アイデンティティを保持している彼女はそれが可能かもしれません。しかし、結婚と同時にアジアへとんだ彼女には危惧しかありませんでした。
「え、あんた、前の結婚で何も学んでないの!?」
と実際に声に出して告げました。
でも、「ふっふっふっ」と謎めいた笑いを残して、彼女は日本を去りました。相当な覚悟をしていった様子。
何事も「ふっふっふっ」と笑える強さ
わたしがこの二人を見ていて思うのは彼女たちの人生はとにかくすべてがドラマティックで劇的なこと。
彼女たちの口にかかれば、すべてが活き活きと鮮やかに踊りだします。
それはたとえ、嬉しいことも、楽しいことも、悲しいことも、苦しいことも、起こることもすべて等しく扱われ、色鮮やかに再現され、わたしに向かって詳細に説明をしてくれます。自分の人生をこれでもか!とショーアップし、わたしに語りかけてきます。
そして、その締めくくりがいつも「ふっふっふっ」なのです。
ヘタレで根性ナシのわたしなんかはその「ふっふっふっ」に、
「まぁ、なんやかんやとあるけれど、楽しいことばかりじゃないけれど、苦しいことも多いけれど、でも、どうせ生きるなら楽しく笑って過ごさないとねー」
という気概を感じ、結局は彼女たちにひれ伏すのです。
わたしみたいに細かいことにウジウジとして内に籠もるのではなく、すべてをとりあえず受け止めて、周囲に大胆に吐き出して、大胆にバサバサと切り捨てる姿に憧れを感じます。
わたしにはできねーと。
で、思うのです。
ここまで強く逞しくないと、異国の地で夫の家族に囲まれて生活できないのね…!と。
そう、話を聞く限り、国際結婚の現実は相当に厳しいですよ…
チョモランマをシェルパなしで一人で登るようなもんですよ…
というわけで、「ふっふっふっ」属への属性変更を目論む
とはいえ、この「ふっふっふっ」属性は本当に羨ましい…!
なぎ倒されても、なぎ倒されても、すくりと起き上がるところが彼女たちの強み。本当に見事なほど立ち上がり、よりパワーアップしていくんですよね〜
愚痴も不満も怒りもすべてを原動力に変えることができる。
そして、とりあえずうごいてみてだめだったら即軌道修正できる七転び八起きの精神。
最近、更年期に引きずられてうだうだと悩む日々でしたが、何をぬるいことを言っているんじゃーと活を入れないとねー
わたしも何かあっても「ふっふっふっ」と終えることを意識したいもの…!