アガサ・クリスティー著『オリエント急行の殺人』※ネタバレあり。

久しぶりにアガサ・クリスティーの『オリエント急行の殺人』を読みました!

〔参考〕フジテレビ『オリエント急行殺人事件』豪華キャストで二夜連続放送~2015年1月11日~12日。

以下、思いっきりネタバレがあります。

今回のトリックはミスオタには非常に有名なトリック。

何も知らない人が読むと今回のトリックに「えっ!」「ウソっ!」とある種の衝撃を受けることは間違いありません。なので、これから読む予定の人は絶対に以下を読まないでください。

繰り返します。

絶対に以下を読まないでください。

そう、以下のわたしのしょぼい文章を読んで結末を知るよりも、女王アガサ・クリスティーの『オリエント急行の殺人』を読んでくださいませ。

そして、黄金期の、まさにミステリー小説家としてこれ以上ない上質な(?)脂がのっていた時期にアガサ・クリスティーが仕掛けた華麗なる技を堪能するほうが100倍も1000倍も楽しめます。

断言します。

なので、まだ『オリエント急行の殺人』を読んだことがない人は絶対に以下を読まないでください。

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アガサ・クリスティー著『オリエント急行の殺人』。

1934年に発表された作品。

探偵はクリスティーファンにはお馴染のエルキュール・ポアロ。

トリックとしては一種の密室殺人事件になります。

「殺人犯人はわれわれと一緒にいるのですーいまもこの列車の中に・・・」

1934年、同時期にクリスティーは作品を三作発表しています。

やや格落ちの『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?』と『三幕の殺人』。とはいえ、1年に3作を発表!これだけでもすごいですが、この年以降にクリスティーは歴史に残る名作を連発。

1936年に『ABC殺人事件』、1937年にわたしの一押し『ナイルに死す』、1939年不朽の名作『そして誰もいなくなった』等々。クリスティーの代表作に挙げられる作品の多くが1930年代に書かれています。

まさにクリスティーの黄金期。

そして、『オリエント急行の殺人』もこの時期に含まれます。

ミステリの女王がその実力を遺憾なく発揮した時期に描かれた作品であり、かつ、女王の実力を隅から隅まで堪能できる作品でもあります。まるで上質のワインを飲むように。

ミステリの楽しみはトリックにあり。

人に寄ってミステリ小説の楽しみ方はいろいろとあると思いますが、わたしはやはりトリックが解明される瞬間にあると思います。

そこに至るまでいろいろな人物を眺め、「うーむ、こいつが犯人だ!」「で、トリックは何?」とかいろいろと考えます。そして、ミステリの真相がわたしの予想を裏切った時、それも大きく激しく裏切ったときほどカタルシスを感じます。

そして、その強いカタルシスをこの『オリエント急行の殺人』でも強く感じました。クリスティーはそのあたりの人間の心理をつくのがうまいんだよね、と感動させられます。10代の頃、本当にかぶりつくようにしてクリスティーの本を読んだものです。

もう一度、書きます。

以下、思いっきりネタバレがあります。これから楽しみたい方は絶対に読まないでください。

『オリエント急行の殺人』の犯人は。

物語の舞台は超豪華寝台車オリエント急行。

我が人生で一生に一度は乗りたい電車。

クリスティーの頃とルートが異なるのが残念ですが、現在でもオリエント急行は走っています。

サイト:http://www.belmond.com/ja/venice-simplon-orient-express/?hll=1

素晴らしい雰囲気と共に素晴らしいお値段設定。財布に余力がある方、是非、チャレンジのほどを。

物語の背景にはリンドバーグ事件。

リンドバーグ愛児誘拐事件(リンドバーグあいじゆうかいじけん)とは1932年にアメリカ合衆国で起こった誘拐殺人事件。捜査機関によって犯人が特定されたものの冤罪説もあり、謎が多いことで知られている。

リンドバーグ愛児誘拐事件

ここに書かれているリンドバーグとは初の大西洋単独無着陸飛行に成功した、当時有名だった飛行士チャールズ・リンドバーグを指します。

映画ファンには『翼よ!あれが巴里の灯だ』の主人公と言えば分かりやすいでしょうか。そのリンドバーグの息子が誘拐され、殺害された実際の事件が物語の背景にあります。

『オリエント急行の殺人』では「デイジー・アームストロング事件」とされ、幼いデイジー・アームストロングは誘拐されて、むごたらしく殺されることに・・・。

物語の舞台はその数年後になります。

そう、オリエント急行で。

乗り合わせた乗客は・・・。

デイジー・アームストロング事件の容疑者とされる大富豪。その秘書と執事。

美貌の若いイギリス人女性。たくましいイギリス軍人。若き伯爵夫妻。高齢の公爵夫人。そのメイド。おしゃべりな夫人。スウェーデン人の婦人。イタリア人のセールスマン。 アメリカの私立探偵。フランス人の車掌

彼らは皆、それぞれの立場においてデイジー・アームストロングに関わりがあった・・・そして、身分も職業も国籍もバラバラな彼らはデイジー・アームストロングとその家族を不幸の淵に追いやった大富豪に殺意を抱いていたのだ。

これは偶然なのだろうか。

否。

彼らは正義と言う名の復讐を下すために、それぞれの身元を隠して、オリエント急行に乗り合わせたのだ。

目的はただ一つ、ラチェット殺害!

そう、犯人は。

ポアロ、ムシュー・ブーク、コンスタンチン博士以外の乗客全員が共謀し、ラチェット殺害を成し遂げたのです。

復讐のために。

そして、正義のために。

綿密に計画をたて、そして、実行を。

ただ、予期せぬこととして雪のために電車が止まったこと、そして、名探偵エルキュール・ポアロが乗り合わせたこと・・・結果として密室殺人事件に。ポアロさえいなければ、事件はいつまでも闇の中に。

その後の展開は本を読んでね♡

初めて読んだとき。

「おい、それ、ありー!?」と叫んでしまいましたことよ。

でも一方でいかにもクリスティーらしいトリックだわ、と感嘆も。そう、常にミステリの常識を打ち破る勇気を持っていたクリスティーらしい、と。

今からこの衝撃を味わえる人が本当に羨ましく思います。是非、一度読んでみてくださいませ。

〔こちらも読んでね〕独断と偏見で5冊チョイス。初めてのアガサ・クリスティ―作品はこれから読むべし。

2015年8月28日追記。

再び映画化されます。

イギリスが誇る名優ケネス・ブラナーがメガホンをとるかもしれない、とのこと。詳しいキャスティングはまだはっきりとしませんが、誰がポアロを演じるのか気になるところです。

更に追記。結局、ブラナー自身がポアロを演じる様子。ミスマッチ感が・・・(^^;

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ワタノユキ

奈良在住のアラフォー主婦。
マイペースに生きる主婦 & 在宅ワークの日々(since20141003)。理想と現実の狭間を永遠に彷徨い中。 詳細なプロフィールはこちらにて。 わたしらしく年齢を重ねる 大人の塗り絵ライフ もよろしく♡
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