わたしはどうも昔から金銭感覚がゆるかったわ。
どうも「お金は天下の回り物」と思っている節があって、パーッと財布を開いてしまいます。でも、小心者で大きい買い物はしないの。ローンも組まないの。リボルビング払いなんて怖くてできないの。ギャンブルも一切しないの。形に見えないものにお金を出す時は渋るの。妙にケチなところがあったりするの。
だから、40年の間でお金に関して大きな失敗はなかったのですが・・・
でもね、日常の買い物の中で細かい、細かいどうでもいい日用品とか食料品を細々と買ってしまうわたしがいます。1個1個は大した金額じゃないし、積み上げても大した金額じゃなかったりします。そういう安いものを細々と買ってしまうわたしがいます。
一時期はシンプルライフを意識して減っていたのですが・・・ここ最近、また細かい、細かいものを買ってしまうわたしがじわじわと登場をしてきました。
でもね、ま、いいわ、家計に影響はないしー・・・
じゃない!影響はあります!そんな細かいものとはいえど買って、買って、買って、毎日、積み上げていたら確実に月10,000円~20,000円ぐらい無駄に飛んでいっているわよー!と目が覚めました。
というわけで怠けた心を鍛え直すために市居愛さんの『 お金を整える 』を購入し、読破しました。え、それも出費・・・汗
いい意味でゆるい本でした。細かく指示をするのではなく、お金との付き合い方は大雑把に方向性を指し示した本になりますね。
金銭感覚のゆるいわたしは非常に参考になりました。
「家計管理は任せて!」「お金に関してはプロよ」とおっしゃる方には「ぬるい本」であろうということはあわせて書いておきます。
マネーコンサルタント市居愛著『お金を整える』。
- お財布パンパン
- レシートぐちゃぐちゃ
- ポイントカードだらけ
- 通帳が何枚も放置
- 冷蔵庫が物置に
- 家計簿めんどくさい
実はお金を「ない」のではなく、「散らかっている」のです。
というわけでお金を整えていきましょう、という話。
『お金を整える』目次。
第1章 財布を整える
第2章 通帳を整える
第3章 冷蔵庫を整える
第4章 手帳を整える
第5章 借金を整える
第6章 お家を整える
終章 夫を整える
『お金を整える』著者市居愛さんとは?
著者の市居愛さんのことをちょっと調べてみましたが、インターネット上ではこれという情報は出てこず。汗
よって、本の帯から紹介分を抜粋します。
1976年生まれ。神奈川県出身。マネーコンサルタント。31歳の時に仕事と育児のストレスから身体を壊し、メニエール病を発症。リーマンショックの影響で夫の会社も倒産。2人の子どもを抱えながら、夫婦無職でお金がない恐怖を体験する。先が見えない不安のなか、「お金の通り道」を整えることで、無駄な出費が自然と減り、お金が貯まりだすことに気付く。自ら方法論を確立し、周囲に伝え始めたところ、お金が貯まり、将来の不安が消えた人が続出して、たちまち評判を呼ぶ。・・・以下略
自らのお金にまつわる経験により書かれている本になります。
理論としては非常にシンプルなものになり、お金を管理する方法をシンプルにしましょう、と。そうすれば無駄遣いが減り、お金が貯まりだしますよ、と。
財布を整える。
無秩序にぐちゃぐちゃとなったお財布は、お金と時間のエネルギーを浪費します。
そのため、財布を整えていきます。
カード類は5種類に分類をして、5枚だけ財布に入れる。
- クレジットカード:1枚
- ポイントカード:3枚
- 割引券:0枚
- キャッシュカード:0枚
- 証書類:免許証など1枚
クレジットカードは使う頻度が高い企業で、もっとも効率よくポイントが貯まるものに厳選。ポイントカードはよく利用する行きつけのお店=お金を使うところを先に決めて、その上でポイントという得点を得るものと割り切ります。
大切なことは「どこにお金を使うか、どこにエネルギーを向ける」ということです。
一方、割引券やキャッシュカードを持ち歩かないのは無意識にお金を使う機会を減らすためになります。お金をいつどこで使うか自分で自分をコントロールする方法を財布で作り込んで形でしょうか。
また、レシートは入れない。レシートは受け取ったらすぐに捨てる、と。この本では家計簿をすすめておりません。
お金の並べ方。
1万円札を手前にいれ、その後ろに5千円札、そして千円札と並べること。財布を広げるとまず1万円札が目に入る状態にすると「お金をコントロールする」意識が働くと。
お金を使うときは大きいものではなく、小さい金額から使っていき、「何となくほしいもの」にお金を使いすぎないようにします。
結果として、財布の中にお金とカードの指定席を作り、常にそこにあるべきものがある状態にする=財布を整えることをすすめています。
一言。
わたしは千円札を手前にし、5千円札、1万円札と並べていました。その並び順を変えるだけで?と思いましたが、結果としてかなり抑制が効いております(笑)
また、家計簿をつけておりますので(今はやめました)、「え、レシートを捨てる・・・」と躊躇もあったりしましたが、レシートがない財布っていいなーと今は思っております。
スッキリとしました。
通帳を整える。
通帳はひとり1冊が理想、とのこと。それも自分に合った通帳を1冊選ぶこと。
- かかりつけ銀行を決める。
- 通帳は1冊だけにしぼる。
- 通帳は総合口座をつくる。
- 困ったときには定期預金の自動貸越を使う。
- 休眠口座はすべて解約する。
- お金を引き出すのは月2回までにする。
- 残せた金額を鉛筆で囲む。
かかりつけ銀行は地元の地方銀行、または信用金庫がオススメ。その銀行に絞り込み、夫婦、もしくは親子でも同じ銀行を使い信用関係を銀行と築きましょう、と書かれています。
また、かかりつけ銀行を決めることで銀行の担当者からお金や投資信託について学ぶ機会が増えます。それもその銀行に「預金」があるからこそなのです。
「銀行とはお金の預け先」、「口座は複数に分けてリスク分散」と考えているわたしには目からウロコの考え方でした。そうか、通帳を一つに・・・勇気がいりますね(^^;
冷蔵庫を整える。
冷蔵庫を整える。
つまり、食費を減らすことです。お金の通り道になっている冷蔵庫を整えることで無駄な出費が自然と減り、食事の栄養バランスが整ってきます。ポイントは5つです。
- 不要なものは捨てる
- 「1週間買い物リスト」をつくる
- 買い物は週に2回、曜日を決める
- 冷蔵庫の段ごとに食材の位置を決める
- 足りない栄養コーナーを作る
流れとしては冷蔵庫を整理し、週に2回足りないもの必要なものを買い足し、それらは所定の位置に収納していく、という形になります。「節約」を意識されている方には当たり前のことですが、わたしには出来ておらず・・・この機会に現在、徹底をしております。
まとめ買いデーの考え方。
- まとめ買いデーを「月曜日」にする。
- 補足買いデーを「木曜日」にする。
- 「日曜日」は冷蔵庫の中を食べきる
月曜日は「1週間の買い物リスト」に沿って買い物を。木曜日は補足の買い物をする、と。
曜日は各自のライフスタイルにあわせて変更をするといいかもしれませんね。わたしは土曜日をまとめ買いデーにし、火~水曜日を補足にしております。理想は水曜日に買いにいくことなんですが、もたない場合は火曜日ですね(^^;
そして、財布と同じように食材の場所を決めてしまう、と。冷蔵庫の中身も財布の中身と同じように把握し、管理し、コントロールします。
手帳を整える。
家計簿をつけないで、手帳を整えることにより、お金をコントロールしていきましょう。
手帳に書くのは未来の予定。そして、その未来の予定は「お金」の出費がついてまわります。交通費、食事代、ショッピング、映画、遊園地などのレジャー費用、交際費などなど。これらのお金をコントロールするために手帳に以下のことを書き込みます。
- 予定と金額をセットで書く
- 日曜日に財布の「残金」を書く
- 財布を「開かなかった日」に印をつける
使う予定の金額を書く=予算を明確にすることで使い過ぎを防ぐことができます。そして、さらにその予定が終わると実際に使った金額、差額を書くとお金の使い方が明確になるでしょう。
手帳に明確にすることにより、予定もお金も自分で選んで、自分で整えていくことに繋がります。そして、意識してお金を使わない日を作り、お金をおろす日も作っていきます。「あ、財布にお金がない!おろさなきゃ」ではなく、意識してお金を使う、使わないを選択していく、と。
借金を整える。
今の借金の状態を把握すること。
「いや・・・うちには借りているお金なんてないわ」
と思っていても見えない借金が存在しているもの。住宅ローンはもちろん、必要以上に支払っている携帯電話代、補償内容が重複している生命保険、みていないケーブルテレビの加入料、使っていないヤフープレミアム料などなど・・・
意識せずにただただ引き落とされているお金は、5年後、10年後の自分のお金を奪っているのです。これは借金だ、と。
そのお金を意識する、自覚するだけであなたの人生に劇的な変化が起こります。
整理をすると決めたら、短期間でいっきにやってしまうのです。
日数にして7日間。
1年に1回、借金の大掃除期間を決めて行います。
お家を整える。
お金が入ってくる家にする3つの決まり事。
- リビング 床にモノを置かない
- キッチン 食器をひとり、ひとつにする
- クローゼット 一着買ったら一着捨てる
家の中も財布や手帳、冷蔵庫のようにコントロールしていくわけですね。家の中の様子も、家に置くモノも自分の支配下に置く、と。
厳選して、認めたものしか家に置かない。
そうすることに寄って、無駄な出費が減っていきます。
「整える」=自分の手元に引き寄せるモノは。
今回、この本を読んで思ったことは「整える」ということは自分の手でコントロールできるものだけは取捨選択していくということなんだな、と思いました。
コントロールできないものは手放す、と。
そしてコントロールできるものだけ自分の手元に引き寄せるのだ、と。結果として、体と心、そして生活も整っていく。
最近、わたしの中で「お金」に対する感覚が怠けてだらけていたことを感じていたので、いい刺激になりました。全体的に細かく「こうするのだ」「こうすべきだ」と指示されていないことも良かったです。
本に書かれていることを真似するようになると少しずつお金をコントロールする感覚を久しぶりに自分の手元に手繰り寄せることができたような気が。特に手帳にて予算と出費をコントロールする方法は目からウロコ方式でした。出費は細かくチェックをしても予算という概念がわたしに欠けていたことを強く痛感させられました。
そして、お金のことは「苦手だ、苦手だ」とわたしは目を背けがちでしたが、ちょっとお金のことを勉強したいと思いました!
読んで良かったと思います。
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